エクソソーム点滴で若返り!5つの効果と3つの注入方法の違いをわかりやすく解説


エクソソーム注射って本当に効果あるの?
注入の仕方で違いはあるのかなあ……

この記事では「エクソソーム点滴の効果」「注入方法による違い」について解説します。
後半では「メリット・デメリット」や「実際に施術を受けるときの注意点」も紹介するので、最後まで読んで実際に施術を受けるか決めてくださいね!
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この記事の内容

Contents
エクソソーム点滴とは

エクソソーム点滴は、細胞を培養する際に細胞から分泌される細胞の成長や再生、免疫応答などに関与するさまざまなバイオ活性物質を集めて点滴で体内に注入します。近年、医療および美容分野で注目されている治療法です。
そもそもエクソソームとは
エクソソームは、細胞から分泌される小さな膜包含小胞であり、生物学的な役割を果たす微小粒子です。これらの小胞は細胞外空間に放出され、他の細胞との相互作用や情報伝達に関与します。
エクソソームには、タンパク質、核酸(RNAやDNA)、脂質などが含まれており、これらの成分は体内の他の細胞に何らかの影響を与えることがあります。
エクソソームと幹細胞上清液との違い
エクソソームは幹細胞上清液の中に豊富に含まれています。そのためエクソソームと幹細胞上清液は違うものを指します。
細胞を培養する際には培地という細胞の成長に不可欠な栄養が豊富な液に浸して培養を行います。細胞は成長する過程で、その液体(培地)にエクソソームを分泌します。
点滴で用いるエクソソームは主に幹細胞から分泌されたものを用います。エクソソームを集めるために幹細胞の培養を行いますが、幹細胞の培養に用いた培地すなわち細胞以外の上澄み液のことを幹細胞上清液と呼びます。その幹細胞上清液の中には、幹細胞から放出されたエクソソームが豊富に含まれています。
エクソソーム点滴の概要
エクソソーム点滴は、普段体の中で微量に産生される成長や再生を促してくれる物質を高濃度で効率よく摂取できる画期的な治療です。以下ではエクソソームのさまざまな効果を解説していきます。
エクソソーム点滴の5つの効果


ここでは5つの効果を紹介します!
創傷治癒の促進
幹細胞由来のエクソソームは、線維芽細胞の増殖や表皮の再上皮化、血管新生、炎症を抑えるなどの効果があり、傷を綺麗に早く治す可能性を認めています。美容外科手術のダウンタイムを抑える目的で使用されることもあります。
瘢痕形成の抑制
怪我をして傷口が治ると、元の綺麗な皮膚に戻らずケロイドを形成して古傷として残ってしまうことがあります。その傷口が残ってしまうことを瘢痕形成と呼びます。エクソソームはその瘢痕形成をコントロールすることでより綺麗に傷を治す働きがあります。具体的には傷を発生する線維芽細胞やコラーゲンの働きを調節することによって瘢痕形成を抑制します。
皮膚の若返り
エクソソームは皮膚の若返りにも有効と言われています。具体的には、真皮線維芽細胞を調節して効率的なコラーゲン生合成を誘導し、炎症を改善し、抗皮膚老化特性を有する可能性があると報告されています。
色素沈着の抑制
皮膚の色素沈着は色素(メラミン)を生成する細胞(メラノサイト)が日光などの様々な調節因子に晒されることで色素が生成されて発生します。エクソソームは複数の膜タンパク質とサイトゾル成分をメラノサイトに運び、遺伝子発現と酵素活性を調節することによって色素沈着を調節します。
毛髪の成長
AGAや薄毛治療にもエクソソームが用いられています。エクソソームは毛髪の成長サイクルを調整し、退行期を遅らせることによって発毛を促進したり、脱毛を抑制する効果も認められています。

エクソソーム3つの注入方法の違い


おもな注入方法は以下の3種類です
それぞれの違いについて見てみましょう。
注射器を使った方法
注射器によって薬剤を注入していく施術方法で、注入法としては一般的なものとなります。皮膚トラブルなど気になる皮膚の直下に直接注入する皮下注とワクチンのように肩などの筋肉に打つ筋注があります。点滴を用いて血管に直接注入した場合は全身にエクソソームを運ぶことができます。
マイクロニードリング
ダーマペンやダーマローラなどのマイクロニードリングを用いて細胞に直接エクソソームを注入する方法です。超極細針で表皮に微細な穴をあけ薬液を浸透させます。深度は0.1mm単位で調整可能ですし、スピードも豊富に調整することが出来ます。人の手での注射に比べて効率的、効果的な治療が可能です。
フラクショナルレーザー
レーザーによって肌に細かい穴を開ける方法です。肌質やしわの改善などにも用いられる施術として知られています。大きな痛みはありませんが、肌がヒリヒリしたり火照ったりという感覚を受ける方もいます。また、特殊な機材を使用するため費用が高額になりやすい点も特徴です。
エクソソーム点滴のデメリット


デメリットは、以下の通りです。
- 価格が高い
- エビデンスが揃っていない(マウスのエビデンスが多い)
- 体内での分解が早く高頻度で打つ必要がある
- 献血できない
エクソソーム点滴のメリット(強み)

エクソソーム点滴の一番のメリットは、普段われわれの体に微少に分泌されている様々な成長因子などの貴重な成分を高濃度で局所的に摂取できるという点です。
幹細胞移植では幹細胞の採取や培養など様々な工数がかかり、免疫による拒絶反応などのリスクがありますが、エクソソームは細胞を直接注入するわけではないので拒絶反応を起こすことがありません。
エクソソームは幹細胞移植をすることなく幹細胞移植と同様の効果を得ることができるまさに美味しいとこどりの治療法になります。

エクソソーム点滴の施術の流れ

施術はどんな流れで進むのかなあ……


事前にカウンセリングや問診を行います。
不安なことはなんでも相談してくださいね!
エクソソーム点滴の流れは以下の通りです。
- カウンセリング
- 問診
- 施術
- 帰宅

エクソソーム点滴の費用目安

エクソソームは大まかに由来の幹細胞の種類によって値段が異なります。
臍帯血や脂肪、歯髄由来の幹細胞から精製されたエクソソームは5~10万円程度のものが多いです。また、これらを全て合わせたものになると20万円を超えることが多いです。
脂肪幹細胞由来 | 5~8万円 |
臍帯血幹細胞由来 | 6~9万円 |
歯髄幹細胞由来 | 7~10万円 |
エクソソーム点滴を受けるときの注意点

エクソソームはとても安全な治療ですが、医療行為であるためリスクがゼロではありません。
ごく稀にアレルギー反応を引き起こす場合があります。アレルギー、とくに薬剤でのアレルギーをお持ちの方はあらかじめ医師に伝えましょう。
また、献血を日頃行っている方は献血を行えなくなる場合があります。献血は自分の血液を他人に分けてあげるため、かなり厳しい基準が設けられています。現在の医療ではエクソソーム含まれている可能性のある血液を他人に輸血した場合の安全性を証明できていないため現時点では献血をお断りされてしまいます。今後も献血を続けたい人はエクソソームは控えた方が良いでしょう。

まとめ
この記事では解説した内容をまとめます。
この記事の内容
エクソソーム点滴について、網羅的に解説しました。
エクソソーム点滴(注射)の醍醐味は「拒絶反応」などのリスクなく、幹細胞移植と同様の効果を得られることでしょう。ただし、費用は少し高めであり、「献血ができなくなる」といったデメリットもあります。
まずはご自身に最適な施術かどうかを判断するためにカウンセリングにお越しください。
参考文献
PROFILE

- FIRE CLINIC総院長
-
2017年 佐賀大学医学部 卒業
2017年 都立松沢病院 勤務
2019年 都立多摩総合医療センター 勤務
2020年 FIRE CLINIC新宿院 開院
2021年 渋谷院、銀座院開院
2023年 新宿、渋谷、銀座、名古屋の4院に展開しFIRE CLINIC総院長を務める。