アトモキセチン(ストラテラ)の副作用がきついと感じる理由は?症状や期間、対処法を解説


ストラテラは副作用がきついってホントなの?

ストラテラにはどんな副作用があるんだろう?

このようなお悩みを
お持ちではありませんか?

この記事では、「ストラテラの副作用が出る理由」や「具体的な副作用の症状」、また「急に服用をやめると危険な理由」について解説していきます。

この記事がストラテラの副作用に対する不安を取り除くための助けになれば幸いです。

ストラテラの副作用はきついって本当?

結論から言うと、ストラテラ(一般名:アトモキセチン)は副作用が出る人もいるものの、多くは軽度で時間とともに落ち着くケースが多い薬です。

実際に報告されている副作用としては、以下があります。

  • 吐き気
  • 食欲低下
  • 頭痛
  • 眠気
  • 不眠
  • 動悸

このような症状は服用初期に出やすく、数週間で軽くなる場合が多いと言われています。

ただストラテラは、ADHD治療薬の中では依存性が少ない非刺激薬に分類されます。

そのため、コンサータなどの刺激薬と比べると、作用が穏やかで長期的に使用しやすい点が特徴です。

ただし体質によっては副作用が強く出る場合もあるため、症状がつらいときは医師に相談しながら用量を調整してみてください。

ストラテラの副作用が出る理由

ストラテラは、ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(NRI)と呼ばれる薬で、脳内の神経伝達物質であるノルアドレナリンの濃度を高めることにより、前頭前野の働きを活性化させます。

前頭前野は、注意力や集中力、行動のコントロール、感情の調整などの機能を担う部位です。

ADHDでは、この前頭前野の働きが弱いと考えられており、ストラテラはその機能を補う目的で処方されます。

ただし、ノルアドレナリンは脳だけでなく全身の神経にも関係する物質です。

そのため、消化器、心臓、自律神経などにも影響が及び、結果として副作用が出ることがあります。

とくにノルアドレナリンは交感神経を刺激する物質のため、副作用も「交感神経が活性化したときの反応」に近い症状が多く見られます。

ストラテラの副作用一覧【症状別】

ストラテラの副作用一覧
  1. 消化器系の副作用
  2. 精神・神経系の副作用
  3. 消化器系の副作用
  4. 精神・神経系の副作用
  5. 消化器系の副作用

ストラテラで報告されている副作用を、症状別にまとめました。

消化器系の副作用

⚠ 主な症状
  • 吐き気(約31%)
  • 食欲低下(約20%)
  • 腹痛
  • 嘔吐
  • 便秘

ストラテラで最も多い副作用が消化器症状。腸は神経伝達物質の影響を受けやすい臓器です。

ストラテラによって交感神経が活性化すると、腸の動きが低下し、吐き気や食欲低下が起こることがあります。

参考文献:Michelson D. et al.Atomoxetine in the treatment of children and adults with ADHD.Biological Psychiatry. 2003.

精神・神経系の副作用

⚠ 主な症状
  • 頭痛(約15%)
  • 眠気(約15%)
  • めまい
  • 不眠
  • イライラ

神経に作用する薬のため、精神・神経系の副作用も報告されています。

ノルアドレナリンが増えると神経の活動が高まり、覚醒状態が強くなることで不眠やイライラが出る場合があります。

一方で、服用タイミングや体質によっては眠気を感じる方もおり、感じ方はさまざまです。

参考文献:Michelson D. et al.Atomoxetine in the treatment of children and adults with ADHD.Biological Psychiatry. 2003.

循環器系の副作用

⚠ 主な症状
  • 動悸
  • 心拍数増加
  • 血圧上昇

ストラテラは交感神経を刺激するため、心臓や血圧に影響が出る場合があります。

ただし発生頻度は数%程度と比較的少ない副作用です。

参考文献:Cardiovascular Side Effects of Atomoxetine and Its Interactions with Inhibitors of the Cytochrome P450 System Rawad Mounzer, George H. Gleeson 03 July 2011

泌尿器・生殖系の副作用

⚠ 主な症状
  • 頻尿
  • 尿閉
  • 勃起不全

排尿や生殖機能には、自律神経が関係するため、影響が出る場合があります。

例えば、交感神経が優位になると尿道括約筋が収縮し、排尿がうまくできなくなるなどのケースです。

参考文献:KEGG MEDICUS 医療用医薬品 添付文書(アトモキセチン)Camporeale A. et al. Profile of Sexual and Genitourinary Treatment-Emergent Adverse Events Associated with Atomoxetine Treatment.
Clin Ther. 2013.

皮膚・その他の副作用

⚠ 主な症状
  • 多汗
  • 皮膚炎
  • 体重減少
  • 疲労感

そのほかに報告されている副作用としては、上記の通りです。

なかには、食欲低下によって摂取カロリーが減り、体重が落ちるケースもあります。SNSでストラテラを服用している方の投稿を見ても、痩せたと書かれてるケースがちらほら見られます。

参考文献:Michelson D. et al. Atomoxetine in the treatment of children and adults with ADHD.
Biol Psychiatry. 2003.

ストラテラの副作用はいつから・いつまで続く?

副作用は服用開始から数日〜1週間以内に出ることが多いと言われています。

とくに多いのは、吐き気眠気頭痛です。

多くの場合、2〜4週間ほどで体が薬に慣れて軽くなるケースが多いと報告されています。

ただし、強い吐き気や強い不眠、動悸が続く場合は、用量が体に合っていない可能性もあるため、医師へご相談ください。用量調整や服用タイミング変更など対策法を提案してくれます。

参考文献:Time-to-onset and resolution of adverse events before/after atomoxetine treatment.
ClinicalTrials.gov – NCT00700427
Tumuluru RV. Adverse Events of Atomoxetine in ADHD.
Journal of Child and Adolescent Psychopharmacology. 2017

用量別|25mg・40mgで副作用は違う?

一般的に、用量が増えるほど副作用は出やすくなる傾向があります

そのため、通常は少量の25mgからスタートし、様子を見ながら40mg→80mgと徐々に増量します。

とくに増量直後は吐き気や眠気、頭痛が出る場合があります。

そのため医師は、体の反応を確認しながらゆっくり増量するケースが多いです。

注意が必要な副作用と受診目安

まれではありますが、注意が必要な副作用もあります。以下で、具体的な症状を解説します。

肝機能障害が疑われる場合

⚠ 注意が必要な症状
  • 強い倦怠感
  • 皮膚や白目が黄色くなる
  • 濃い尿

上記のような症状が出た場合は、肝機能障害が疑われるため、すぐに医療機関を受診してください。

参考文献:Strattera (atomoxetine) Prescribing Information U.S. Food and Drug Administration (FDA)Liver injury, manifested by jaundice and elevated hepatic enzymes,has been reported in patients taking atomoxetine.

気分の落ち込み・希死念慮が出た場合

⚠ 注意が必要な症状
  • 気分の落ち込み
  • 希死念慮

ストラテラでは、ごくまれに上記のような精神的な症状がでる場合があると報告されています。

とくに服用初期や増量時は注意が必要です。

参考文献:A Review of Recent FDA Drug Safety Communications for Pediatric Psychotropics
Original Paper Published: 05 January 2013 Volume 23, pages 716–727, (2014)
Michelson D. et al.
Atomoxetine in children and adolescents with ADHD.Biological Psychiatry. 2001.

子供が服用する場合

⚠ 注意が必要な症状 ※子供の場合
  • 食欲低下
  • 体重減少

成人でも上記の症状は見られますが、小児ではとくに出やすいです。

そのため、治療中は身長や体重の定期的な確認が行われます。

参考:医療用医薬品 : アトモキセチン

ストラテラの副作用を軽減・対処する方法

副作用を軽減・対処する方法
  • 食後に服用する
  • 少量から開始する
  • 服用時間を調整する

副作用を軽減するには、上記を試してみるのがおすすめです。

とくに吐き気が強い場合は、服用タイミングを食後に変更するだけで改善することも。

色々工夫をしても副作用がつらい場合は、減量や別の薬への変更を検討するのもひとつの手です。

ストラテラを急にやめるとどうなる?

アトモキセチンは効果の発現がマイルドな製剤です。

そのため急に辞めたとしても体に何か大きな悪影響があるわけではありません

しかし容量を上げて使用している場合は体が薬に依存している場合があるため、中止してしばらくは交感神経系の働きが鈍くなるなどの影響が出ることが予測されます。

アトモキセチンを中止する場合は医師と相談して中止することをおすすめします。

ストラテラのよくある質問

Q&A
  1. 眠気はいつまで続く?
  2. 飲んだあとに運転してもいい?
  3. 寿命が短くなるって本当?
  4. コンサータとの副作用の違いは?
  5. レープフルーツは避けたほうがいい?

ここでは、ストラテラを服用する上で、よくある質問をまとめました。

1:眠気はいつまで続く?

アトモキセチンの副作用の一つである眠気は、合わない人は開始すぐに生じ、中止後も1−2日程度は続く場合が多いです。

眠気が出てしまう人は使い続けたとしても慣れることは少ないため、内服を中止しない限りはずっと続く可能性が高いです。

2:飲んだあとに運転してもいい?

アトモキセチンは副作用で眠気やめまいが起こる可能性があるため、添付文書には内服した場合は運転を控えるようにと記載されています。

眠気、めまい等が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。

参考:医療用医薬品 : アトモキセチン

3:寿命が短くなるって本当?

アトモキセチンを飲んだからと言って寿命が短くなることはありません

臨床試験の中で自殺が報告されたケースはありますが、ADHDの方はうつ病などの精神疾患を併発している場合も多く、薬の影響だけで起きたものとは断定できないとされています。

4:コンサータとの副作用の違いは?

大きな違いは以下のとおりです。

  • ストラテラ
    → 非刺激薬
    → 効果はマイルド
  • コンサータ
    → 中枢刺激薬
    → 効果は強いが副作用も出やすい

ストラテラとコンサータは薬のタイプが異なるため、効果の出方や副作用にも違いが見られます。

5:グレープフルーツは避けたほうがいい?

ストラテラはグレープフルーツとの重大な相互作用は報告されていません

ただし薬の代謝に影響する可能性があるため、気になる場合は医師に確認すると安心です。

まとめ

ストラテラは、ノルアドレナリンの濃度を上げることで神経伝達を活性化させる薬です。

この作用が前頭前野以外で起きたときに副作用があらわれやすいとされています。ノルアドレナリンは交感神経の刺激物質であり、副作用も交感神経優位で見られるものが多いです。

また、容量を上げて服用している場合には身体が依存している場合も多く、急にやめると交感神経が正常に作用しなくなる恐れもあるので医師の指示の下で薬の調整をしましょう。

PROFILE

江越 正敏
江越 正敏FIRE CLINIC総院長
2017年 佐賀大学医学部 卒業
2017年 都立松沢病院 勤務
2019年 都立多摩総合医療センター 勤務
2020年 FIRE CLINIC新宿院 開院
2021年 渋谷院、銀座院開院
2023年 新宿、渋谷、銀座、名古屋の4院に展開しFIRE CLINIC総院長を務める。
2024年 公益財団法人ルイ・パストゥール医学研究センター 再生医療研究室 特任研究員

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