SGLT2阻害剤カナグル(カナグリフロジン)で痩せる理由|ダイエット効果や副作用を解説

カナグル

・カナグルのダイエット効果が気になる
・カナグルを飲むだけでどれくらい痩せるの?
・カナグルの副作用や注意点をチェックしておきたい

FIRE院長
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カナグル(カナグリフロジン)について解説していきます!

記事で解説する内容は以下の通りです。

カナグルとは
カナグルのダイエット効果
カナグルの副作用
カナグルの注意点
カナグルを飲んではいけない人

今回の記事では、ダイエット効果があり近年注目されているSGLT2阻害薬「カナグル(カナグリフロジン)」について、わかりやすく説明していきます!

youtubeでも解説しておりますのでぜひご覧ください!

【SGLT2阻害剤】カナグルは尿から糖を排出する薬

SGLT2阻害剤とは

尿から糖分を出していくお薬のことを「SLGT2阻害薬」といいます。

例えば、以下のようなものがあります。

・スーグラ
ルセフィ
フォシーガ
アプルウェイ
カナグル

上記の中でもカナグルが最も体重減少作用が高く、当院ではSGLT2阻害剤として「カナグル」を採用しています。

ファイヤークリニック

カナグルの効果はどれくらい?

カナグルを飲むことで、1日80g(約320kcal)の糖分を尿として排出することができます。

保険診療では糖尿病治療に使われていますが、自由診療ではダイエット目的に使われています。

FIRE院長
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実は、カナグルは医師の間でも人気の薬なんです…

カナグルで痩せる理由は?

カナグルを飲んで尿から糖分を出すことで、間接的に身体が脂肪を蓄積しづらくなります。

人間の身体は、どうしても糖質を先に栄養として使う傾向があります。

その糖質を排出することで、強制的に脂肪をエネルギーとして使わせることができるのです。

ダイエット薬。自宅で医療ダイエット

カナグルのダイエット効果に関する研究【何キロ痩せる?】

カナグルを飲むことで体重減少が見込めることは、過去の論文で明らかになっています。

・SGLT2 阻害薬を内服した方は、1〜3kgの体重減少を認めた。

Obes Rev. 2018 Dec;19(12):1630-1641. 

結構痩せるんですね!

しかし体重100kgの人が1kg痩せるのと、50kgの人が1kg痩せるのは、全然違いますよね。両者とも落とした体重は一緒ですが、体重減少率で表すと前者は1%、後者は2%です。

そう、ダイエットは減った体重の値より、体重減少率が重要なのです。

なので次に、カナグル(カナグリフロジン)の体重減少率に関する論文をご紹介します。

BMI27以上の方376人を、カナグリフロジン50mg、100mg、300mgをそれぞれ毎日内服する群、プラセボ群に分けて、12週間後の体重減少率を比較した研究があります。結果は以下の通りです。

Obesity (Silver Spring). 2014 Apr; 22(4): 1042–1049.
カナグルの量平均体重減少率
カナグリフロジン50mg2.2%
カナグリフロジン100m2.9%
カナグリフロジン300mg2.7%
プラセボ(偽薬)1.3%

カナグリフロジンは、明らかに体重減少率が高いことがわかります。

また、カナグリフロジン50mg、100mg、300mgの中では、100mgが最も体重減少効果があります。なので当院のカナグルは100mgを採用しています。

当院のFIRE Methodではカナグリフロジンを織り交ぜた複数のダイエット薬を使用するので、体重減少率は更に高く見込めます!

カナグル(カナグリフロジン)の副作用【低血糖・脱水・頻尿・喉の渇き】

重篤な副作用は「低血糖」と「脱水」

カナグルの重篤な副作用として「低血糖」が挙げられます。

糖を尿と排出した結果、糖分不足で低血糖になる可能性があります。

低血糖の症状があれば、すぐに糖分を補給するようにしましょう。

また、カナグル使用で尿が増え、適切な水分補給を怠ると「脱水」を引き起こす可能性があります。

特に普段から十分に水分を摂るように気をつけましょう。

これらの症状を感じた場合は、出来るだけ早く医師の指導を受けてください。

喉の渇きが多いが基本的に副作用は少ない

その他の副作用としてもっとも多いのは「頻尿」「喉の乾き」です。

また、以下のような副作用を認めることもあります。

・食欲減退
・嘔気
・便秘
・下痢
・膀胱炎

尿が糖分を含むことで雑菌が繁殖しやすくなり、膀胱炎を起こすこともあります。

ただし、他の薬に比べると、カナグルは副作用の少ない薬と考えてよいでしょう。

カナグルの注意点【口コミからわかる逆効果とは】

カナグルを使うときに知っておくべき注意点として、体重の増加」があります。

読者さま
読者さま

ダイエット薬なのに、体重が増えるの?

実は、カナグルを単剤で使用すると体重が増えることがあります。

twitterでも、お腹が減ると口コミがありますね。

この現象は、尿から糖分が出過ぎてしまい、身体が糖質を欲して食べ過ぎることで起きます。

カナグルで排出できる糖分は1日300kcal程度なので、それ以上を摂取してしまうと、体重は増えてしまいます。

対策としては、メトホルミンやGLP-1(サクセンダやリベルサス)を合わせて内服することをおすすめします。

カナグルを飲んではいけない人【過敏症・妊娠・授乳・高齢者・腎機能低下】

過去になんらかのアレルギー反応(かゆみや発疹等)が出たことがある方、重度の糖尿病や感染症、外傷(手術含む)がある方は、カナグルの服用ができません。

また、授乳中・妊娠中の方も飲んではいけません。

さらに、他の薬を服用中場合も、カナグルとの相互作用が起こる可能性があるため、担当医への確認が必要です。

加えて、以下の条件に当てはまる場合は注意喚起がされています。

・75歳以上の方
・腎臓が悪い方
・反復する膀胱炎の既往がある方

さまざまな条件があるため、カナグルの内服を始める場合には、必ず医師の診察を受けるようにしましょう。

また、内服中に発熱や体調不良が起きた場合には、薬の使用を一時中止してください。

ファイヤークリニックのオンライン診療では、遠方でも採血キットをお送りできます。

使用中のお薬との飲み合わせなど、カナグルの使用に関して何か心配なことがある場合にも、LINEで気軽に医師と連絡が取れて安心です。

ファイヤークリニック

Q1: カナグルの値段は?

当院では、1ヶ月分(30錠)27500円で処方しております。

Q2: カナグルの内服方法は?

朝食前に1日1錠内服します。朝食前を推奨しますが、うっかり忘れてしまった時は朝食後や昼食前でも大丈夫です。

カナグル(カナグリフロジン)のまとめ

この記事のポイントをまとめます。

・カナグルは体の糖を尿に排出する
・カナグルの体重減少効果にはエビデンスがある
・カナグルは1日1回朝食前に飲む
・カナグルの副作用として多いのは頻尿・喉の乾き
・カナグルを飲み始める際には、必ず医師の診察を受ける

ダイエット薬に興味を持たれた方は、いつでもお気軽にお問い合わせください。

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PROFILE

江越 正敏FIRE CLINIC総院長
2017年 佐賀大学医学部 卒業
2017年 都立松沢病院 勤務
2019年 都立多摩総合医療センター 勤務
2020年 FIRE CLINIC新宿院 開院
2021年 渋谷院、銀座院開院
2023年 新宿、渋谷、銀座、名古屋の4院に展開しFIRE CLINIC総院長を務める。