脂肪溶解注射はなぜ痩せる?部位別の効果や費用・副作用を解説

脂肪溶解注射って本当に効果あるのかなあ……

太ももと顔では効果が違ったりしないの?

このような悩みを解決する記事を用意しました。

この記事では脂肪溶解注射の効果」「注射の種類と違い」「部位別の施術効果(おすすめ度や費用も)」「よくある誤解といった脂肪溶解注射の効果について網羅的に解説します。

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最後まで読んで受けるかどうか決める材料にしてみてください!

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脂肪溶解注射の効果【なぜやせる?】

脂肪溶解注射の効果【なぜやせる?】

脂肪溶解注射の効果は、主に以下の3つです。

脂質代謝の改善

脂肪溶解注射に含まれるホスファチジルコリンという成分によって、脂質代謝を改善する効果があります。

善玉と悪玉のコレステロールの比率を整えたり、脂肪肝の改善作用なども認められています。

脂肪細胞の細胞膜の破壊

脂肪溶解注射に使用されるオキシコール酸という成分の作用により、脂肪細胞の細胞膜は破壊されます。

それにより、細胞に含まれていた脂肪が細胞外に漏出し、リンパに乗って代謝されていきます。

炎症の抑制と保湿

植物由来の成分により、脂肪細胞破壊に伴う余計な炎症を抑えたり、コラーゲン生成による保湿などの効果もあります。

脂肪溶解注射の種類と効果の違い

脂肪溶解注射の種類と効果の違い

脂肪溶解注射の効果の違いはデオキシコール酸の含有量の違いを反映しています。

脂肪溶解注射に含まれている成分のうち、脂肪細胞を破壊できるのはデオキシコール酸のみだからです。

つまり、デオキシコール酸の含有量と脂肪溶解注射の効果は比例する、と言えます。

以下に代表的な脂肪溶解注射の種類についてご紹介します。

薬品名主成分デオキシコール酸痛み・腫れ特徴
BNLSヒバマタなどの植物成分入っていない少ない溶け出した脂肪を排出するとともにリンパ循環作用によってリンパの流れも改善
BNLS neoセイヨウトチノキ・カラクサケマン・デオキシコール酸0.001%かなり少ない従来のBNLSにプラスしてデオキシコール酸を配合植物由来の成分が主成分となっているため、身体への負担が少なく腫れや熱感も少ない
BNLS ultimateデオキシコール酸・Lカルニチン・アーティチョーク抽出物0.02%かなり少ないBNLS neoにデオキシコール酸をさらに200倍増量し、そのほかにも脂肪溶解作用のある成分を追加している
Kabelline(カベリン)デオキシコール酸・Lカルニチン・アーティチョーク抽出物0.5%少ない痛みや腫れを抑えることと、脂肪溶解効果を出すことを両立させるべく開発された
KYBELLA(カイベラ)デオキシコール酸1.0%かなり強い2015年にアメリカのFDAによって脂肪溶解注射として承認された製剤であり、副作用が強く出てしまうことが多い

脂肪吸引との脂肪溶解注射の効果の違い

脂肪吸引との脂肪溶解注射の効果の違い

脂肪吸引(脂肪吸引術)と脂肪溶解注射は、いずれも脂肪減少や体形修正のために使用される美容治療です。

ただし、そのアプローチと効果にはいくつかの違いがあります。

ここでは、脂肪吸引と脂肪溶解注射の効果の違いについて解説します。

脂肪吸引の特徴
脂肪の除去
即効性
局所的な形状変更

それぞれについて、以下に説明を加えます。

脂肪の除去

脂肪吸引は、局所的な脂肪蓄積を減少させるために手術的な方法で脂肪を吸引・除去するプロセスです。

脂肪細胞そのものを体外に取り除くため、効果はすぐに現れます。

即効性

脂肪吸引手術後にその効果をすぐに感じられるのが特徴的です。

手術によって脂肪が取り除かれるため、治療部位の脂肪減少を実感できるでしょう。

局所的な形状変更

脂肪吸引は特定の部位に対して行われるため、部位ごとの形状を直接的に変更することが可能です。

狙った脂肪を取り除くことで、部位の輪郭やシルエットを任意に変えることができます。

脂肪溶解注射の特徴
脂肪細胞の分解
非手術的なアプローチ
コラーゲン生成の促進

脂肪細胞の分解

脂肪溶解注射は、局所的な脂肪蓄積部位に薬剤を注入して脂肪細胞を分解し、体内で排出させるプロセスを促進します。

脂肪細胞が徐々に減少するため、効果が現れるまでには数週間から数ヶ月かかることがあります。

非手術的なアプローチ

脂肪溶解注射は手術を必要とせず、局所的な脂肪減少が実現できる方法です。

脂肪細胞を分解・排出させるため、脂肪吸引と比べると手術のリスクを軽減でき、回復期間も短くなる傾向があります。

コラーゲン生成の促進

一部の薬剤はコラーゲン生成を促進する効果もあるため、肌の引き締まりや質感の向上も期待できます。

つまり、脂肪吸引は手術的なアプローチであり即効性が期待でき、一度の手術で大量の脂肪を取り除けるのです。

一方、脂肪溶解注射は非手術的な方法であり、効果が現れるまでに時間がかかる代わりにリスクが軽減されるという特徴があります。

どちらの方法が最適か、というのは患者のニーズや身体の状態によります。医師との相談を通して、最適な治療方法を選ぶことが重要です。

脂肪溶解注射の部位別の効果比較表

脂肪溶解注射の部位別の効果の違い

それぞれの部位ごとの脂肪溶解注射の効果を比較してみましょう。

顔・あごの脂肪溶解注射の効果

おすすめ度★★★★★
内容二重顎や頬の皮下脂肪に対して注入
費用の目安約3~8万円
副作用・リスク内出血・顔は神経が発達しているため、他の部位に比べて痛みが強め
向いている人ダイエットしても顔だけ脂肪が残ってしまう人
ダウンタイムを極力取りたくない人
向いていない人脂肪量がかなり多い人

二の腕の脂肪溶解注射の効果

おすすめ度★★★★
内容二の腕特に腕の付け根の脂肪に足して注入
費用の目安約8~16万円
副作用・リスク内出血
向いている人振袖が気になる人
二の腕を細くしたい人
向いていない人たるみや皮膚のあまりによって振袖ができている人

太ももの脂肪溶解注射の効果

おすすめ度★★★★
内容うちももやお尻の下(バナナロール)の脂肪に対して注入
費用の目安約8~16万円
副作用・リスク内出血・神経損傷
向いている人うちももやバナナロールの脂肪が気になる人
向いていない人太もも全体的に脂肪が厚い人

お腹の脂肪溶解注射の効果

おすすめ度★★★~★★★★
内容下腹部や脇腹など脂肪の残りやすい部位に注入
費用の目安約8~16万円
副作用・リスク内出血
向いている人下腹部や脇腹の脂肪を減らしたい人
向いていない人お腹全体に脂肪の多い人
ぽっこりお腹の人(内臓脂肪が多い)

脂肪溶解注射の効果のよくある誤解

脂肪溶解注射の効果のよくある誤解

脂肪溶解注射は打つだけで脂肪細胞を破壊し排泄してくれる魅力的な施術である一方で、誤った認識をされていることも多いです。

ここでは、脂肪溶解注射に関するよくある誤解を解説します。

まずはじめに、脂肪溶解注射は皮下脂肪にしかアプローチできません。

そのため、内臓脂肪やバッカルファットなど皮下脂肪以外の脂肪によって太って見える方は別のアプローチを選択する必要があります。

また、骨格や筋肉によって太って見える方も脂肪溶解注射の適応ではありません。

さらに脂肪溶解注射で落とせる脂肪はかなり軽いため、体重をキロ単位で減らすことは難しいでしょう。あくまでも見た目に対するアプローチになります。

最後に、脂肪溶解注射は一回の効果はイマイチで平均すると3~4回の施術が必要になります。容量の目安としては100円玉大の大きさに1ccずつ入れることが多いです。

脂肪溶解注射の効果へのよくある質問

脂肪溶解注射の効果へのよくある質問

脂肪溶解注射の効果はいつまで続く?

脂肪溶解注射は脂肪細胞を小さくするのではなく破壊するため、破壊された脂肪細胞は再生しません。そういった意味では効果は永久的ですが、見た目的には破壊された周りの脂肪細胞が大きくなったり新しく細胞分裂で生まれた脂肪細胞が補うため徐々に効果が薄れていく場合もあります。

脂肪溶解注射の効果を高めるためのコツは?

術直後の効果を高めるコツとしては、脂肪溶解注射は脂肪細胞の細胞膜を破壊するのみなので破壊された細胞組織や溶出した脂肪をリンパから排泄するために患部のマッサージを1週間程度行うことをおすすめします。やり方は、患部を痛くない程度に押しつぶすようにマッサージしてあげましょう。

また上でも触れた通り、脂肪細胞は破壊しても周りの脂肪細胞や新しく生まれた脂肪細胞に置き換わります。そのため、脂肪細胞を大きくしないためのバランスの摂れた食生活が最も重要になります。

脂肪溶解注射を何度もくり返すと効果は弱まる?

脂肪溶解注射に対して抵抗ができたり効果が減弱することはありません。しかし繰り返すに伴って脂肪細胞の数は減少していくため、徐々に効果がわかりづらくなることはあります。

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まとめ

脂肪溶解注射では、脂質代謝の改善や脂肪細胞の破壊により脂肪を分解・代謝することでダイエット効果を得られる施術です。

外科手術ではないため、通常の手術に伴うリスクがなく、回復期間も短いという特徴があります。ただし、一回の施術による効果は乏しく、3~4回の施術をくり返すことが一般的とされています。

また、脂肪溶解注射は皮下脂肪にしか効果がないため、骨格がしっかりしていることにより太って見える方や内臓脂肪型の肥満の方には効果が期待できません。

ダイエットの目的や体の状態によって脂肪溶解注射の適応は変わります。まずはご自身の目的に合っているかどうかチェックするためにカウンセリングで相談させてください。

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PROFILE

江越 正敏FIRE CLINIC総院長
2017年 佐賀大学医学部 卒業
2017年 都立松沢病院 勤務
2019年 都立多摩総合医療センター 勤務
2020年 FIRE CLINIC新宿院 開院
2021年 渋谷院、銀座院開院
2023年 新宿、渋谷、銀座、名古屋の4院に展開しFIRE CLINIC総院長を務める。