抑肝散はダイエット漢方？抑うつ薬？効果・効能や向いている方を現役医師が解説！

抑肝散はもともと「イライラする」「興奮が抑えられない」といった精神症状を防ぐ薬であり、

• 躁うつ病
• 統合失調症
• 認知症

などで「怒りっぽい」方に処方されることが多い薬です。

しかしながら、近年、抑肝散のダイエット効果が注目されています。

この記事を読むと、「抑肝散」が自分に合っているかどうか理解し、実際に試すかどうかを自分で決められるようになります。

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抑肝散とは？

抑肝散は、精神面の高ぶりや落ち着かなさを和らげる目的で使われてきた漢方薬です。

イライラが続く、気持ちがそわつく、怒りっぽくなるといった状態に用いられてきた歴史があります。

もともとは神経症状の強い子どもに処方されていましたが、今では大人の不安定な精神症状にも広く使われています。

抑肝散に含まれる生薬

抑肝散には、次の7種類の生薬が配合されています。

これらが組み合わさることで、精神面の過度な興奮を穏やかに整える働きが生まれます。

抑肝散の効果・効能

抑肝散は、精神の高ぶりや攻撃性、怒りっぽさの改善に用いられます。焦りやすい、気が立ちやすい、他人に対して攻撃的になりやすいといった症状に対して長く処方されてきました。

また、抑肝散の働きは研究によって明らかにされています。

生薬に含まれる geissoschizine methyl ether が脳内の 5-HT1A受容体 に作用し、興奮を鎮める方向へ働くと報告されています。漢方薬の中でも薬理の仕組みが詳しく研究されている例で、臨床経験に加えて科学的な裏付けがあるのが特徴です。

出典1：shimoto, Y Ikarashi, Y Kase, et al.Geissoschizine methyl ether, an alkaloid in Uncaria hook, is a potent serotonin ₁A receptor agonist and candidate for amelioration of aggressiveness and sociality by yokukansan.Neuroscience. 2012 Apr 5;207:124-36.

出典2：A Nishi , T Yamaguchi, K Sekiguchi, S Imamura, M Tabuchi, H Kanno, Y Nakai, K Ha

抑肝散はどんな症状で処方される？

抑肝散は、精神面の揺らぎに伴う次のような症状に対して処方されることが多いです。

• イライラが続く
• 興奮しやすい
• 些細なことで怒りやすい
• 気持ちのコントロールが難しい
• 夜に落ち着かず眠れない
• 認知症に伴う興奮や不安
• 躁うつ病・統合失調症にみられる怒りっぽさ

精神科や心療内科だけでなく、内科や小児科でも処方され、年代を問わず使われています。

なぜ痩せる？抑肝散のダイエット効果を症例で確認！

抑肝散には、気持ちの高ぶりや衝動的な行動を落ち着かせる働きがあります。この作用が「過食の抑制」と関わるのではないかと注目され、肥満患者を対象にした研究が行われました。

以下で2つの症例をご紹介します。

症例①：易怒性 × 過食の肥満患者を対象にした研究（2015年）

2015年の報告では、抑肝散を3ヶ月続けたグループで体重とBMIが明確に低下したと示されています。

平均投与量は 6.67±1.63g/日 で、対象者はいずれもイライラしやすく、気持ちの揺らぎから食べ過ぎに偏りやすい傾向がありました。

この研究では、防風通聖散を使った別グループよりも減量幅が大きかったケースが確認されており、ストレスや感情の乱れが食行動に直結するタイプの人ほど、抑肝散が合いやすい可能性があります。

出典：大平 征宏, 齋木 厚人, 山口 崇, 今村 榛樹, 佐藤 悠太, 番 典子, 川名 秀俊, 南雲 彩子, 龍野 一郎, 小菅 孝明, 秋葉哲生.（2015）.易怒性から過食する肥満患者における抑肝散の有用性に関する検討（後ろ向き研究）.日東医誌,66（3）,191-196

症例②：減量手術後のリバウンド症例（2013年）

この症例では、手術で体重が落ちた後に再び過食が増え、体重が戻り始めていたことが特徴でした。抑肝散を加えた後、間食の頻度が下がり、衝動的な食べ方も落ち着く流れが見られています。

不眠や興奮といった要素が弱まったことで、食行動を乱していた精神面の負荷が軽くなり、リバウンドの勢いが抑えられた症例です。

出典：大平 征宏, 齋木 厚人, 大城 崇司, 鈴木 和枝, 龍野 一郎, 白井 厚治, 秋葉 哲生,（2013）.減量手術後の過食行動によるリバウンドに抑肝散が有効であった一例.日東医誌.64 （3）.272-277

抑肝散はストレスを感じやすい方におすすめ

抑肝散の効果がより発揮されやすい方は、以下のようなストレスを感じやすい方です。

• 怒りっぽい
• 夜食や間食が多い

具体的には

上記の症状を伴い、ダイエットに悩んでいる方にはおすすめです。

夜間の過食・間食は、ストレスが原因になっていることが多く、不眠の症状が一緒に出ることもあります。

実は、抑肝散は不眠症にも効果的で、寝る前に1包飲むとスッと寝つきが良くなるのでオススメです。

オンラインでダイエット漢方の処方が受けられます！

いつ飲む？防已黄耆湯の効果的な飲み方

抑肝散は1包2.5gとなっており、「1日2〜3回で合計7.5g」を摂取するのがオススメです。

服用のタイミングとしては「食前または食間」が効果的。

注意が必要なのは「ご高齢の方」です。薬の代謝能力が落ちていることが多く、量を減らして調整する必要があります。

また、毎日飲むのではなく、

• 眠れないとき
• イライラするとき
• 食欲を抑えられないとき

といったシチュエーションで「頓服的に」飲むことをオススメすることもあります。

いくらで始められる？防已黄耆湯の処方費用

当院では、オンライン診療で下記の値段で処方しております。

抑肝散(30包) ¥6,000（税込）

抑肝散をはじめ、「ダイエット漢方を試してみたい！」という方は、以下のからオンライン診療の予約をしてみてください。

また、LINEではダイエット漢方に関する相談も受け付けているので、合わせて「友達追加」からお気軽にお問い合わせください。

ファイヤークリニック

抑肝散の副作用

抑肝散は精神の高ぶりを落ち着かせる処方ですが、生薬の組み合わせによって胃腸や水分バランスに影響が出る場合があります。とくに甘草が含まれるため、体質によってはむくみやだるさが強まることがあります。

見られやすいのは、胃の違和感や排便リズムの変化です。柴胡や朮の働きで胃腸が刺激されやすく、食欲が落ちたり、胃が重く感じるケースがあります。下痢や軟便が続く方もいます。

また、甘草の影響で水分バランスが乱れると、足がつりやすくなったり、体が重く感じることも。まれにカリウムが下がる例もあり、だるさやむくみの悪化につながることがあります。

さらに、利尿薬やステロイドを使っている方、むくみやすい体質の方は反応が強めに出る場合があります。飲み始めてから体調の違和感が続く時は、量の調整や処方の変をご相談ください。

抑肝散を飲まない方がいい人

抑肝散は、基本的に誰が飲んでも構わない薬です。

ただし、

• 妊娠・授乳中の方
• 子ども

への投与安全性は確立されていないので、避けておきましょう。

また、ご高齢の方は薬の代謝や生理機能が低下していることが多く、通常より少なめの量に抑えておくとよいでしょう。

まとめ｜ダイエット漢方のご相談はファイヤークリニックへ

この記事では、ダイエット漢方「抑肝散」について解説しました。

記事で紹介した抑肝散はオンラインでの処方が可能です。

この記事を読んで「抑肝散を試してみたい！」と、興味が出てきた方はぜひお問い合わせください！

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