ウォーキングは夕方がベスト?朝と比較したダイエット効果や最適な時間を解説
せっかくウォーキングを始めるなら、一番効果が高い時間帯に効率よく歩きたい!と考える方も多いのではないでしょうか。
研究では、午後から夕方にかけて行うウォーキングが血糖コントロールの改善や肥満予防により効果的であることが示されています。
この記事では、夕方ウォーキングのメリットや最適なタイミング、朝との違い、無理なく続けるコツまでをわかりやすく解説します。
Contents
【結論】ウォーキングに適した時間は夕方
運動や身体活動は、基本的にどんな時間帯に行っても健康に良いことは間違いありません。
しかし午後から夕方にかけて体を動かす方が、インスリンの効きがさらに良くなり、血糖値のコントロールも改善しやすいことが分かっています。
これを裏付けるのが、オランダのライデン大学医療センターが行った肥満研究です。
この研究では、45〜65歳の住民6,671人を対象に、血液検査や生活習慣アンケート、さらには活動量計やMRIを用いた詳細な調査が行われました。
その結果、午後から夕方にかけて活発なウォーキングを行った人は、インスリン抵抗性が25%低下したことが報告されています。
一方、1日を通して均等に運動をした人では18%の低下にとどまりました。
研究者も「どの時間帯に運動しても効果はあるが、余裕があれば夕方に行うのが望ましい」と述べています。
さらに、強度が高い運動ほど効果が大きいことも確認されています。解析では3メッツ以上の中高強度の運動を夕方に行った人ほど、肝臓にたまる脂肪が少なく、インスリン抵抗性も改善していました。
このことから、糖尿病や肥満を予防したい人は、夕方の時間帯に強めのウォーキングを取り入れることで、少ない運動量でも効率的に代謝改善の効果を得やすいと言えます。
メッツとは?強めのウォーキングはどの程度?
運動や身体活動の量や強度は、「メッツ(METs)」という単位で表されます。静かに座っている時を1メッツとして、その何倍の消費カロリーに相当するかで、運動や身体活動は測定されています。
例えば、立ち歩きは1.5〜3メッツ程度、ゆったりとした散歩もこの範囲です。
一方で、少し息が弾む速歩きや筋トレは3メッツ以上となり、これが中強度以上の運動にあたります。
夕方にウォーキングを行うメリット
体の代謝が最も高まるタイミングに運動を重ねられるのが夕方ウォーキングの最大のメリットです。
夕方は、筋肉のエネルギー利用が活発になっている時間帯なので、同じ距離を歩いても朝や昼より効率的に糖や脂肪を消費できます。
実際に、オランダの研究でも午後から夕方に中強度の運動を行った人の方が、朝や日中に動いた人よりもインスリン抵抗性が改善していました。
つまり“いつ歩いても健康には良い”が、”夕方に歩けばより血糖コントロールが整いやすい“というわけです。
また、夕方のウォーキングは心の面でもメリットがあります。仕事や家事で溜まった疲れをリセットできるため、一日の終わりに気分を切り替えるスイッチとしても役立ちます。
夕食前に少し速歩きをするだけでも、血糖値対策とストレス解消を同時に叶えられるのです。
夕方ウォーキングに最適な時間
夕方に歩くと効果が高いことは分かりましたが、実際に「いつ歩けばいいのか」と迷う人は多いはず。ここでは夕方ウォーキングの最適なタイミングを、研究データと生活習慣の両面から解説します。
食前と食後どっちがベスト?
血糖値を安定させたい人には、食後のウォーキングが向いています。食後30分〜1時間ほどのタイミングで歩くと、食後の血糖値の急上昇を抑えやすくなります。
肥満や糖尿病を予防したい人にとっては、食後のウォーキングが効果的です。
一方で、ダイエット目的で脂肪燃焼を意識するなら、食前に歩く方法もあります。ただし空腹時の運動は負担になる場合があるため、体調に合わせて調整しましょう。
どのくらいの時間歩けばいい?
研究では、中強度の運動を30分以上行っていた人で代謝改善が見られています。速歩きで15分を2回に分けても効果があり、まとまった時間が取れなくても続けやすい方法です。
METs(メッツ)でいうと、活発なウォーキングは3以上にあたり、中強度運動として分類されます。息が少し上がるくらいの速さを目安にすると、自然とこの強度になります。
睡眠に影響しない時間は?
強めの運動を就寝直前に行うと交感神経が優位になり、寝つきが悪くなることが研究でも分かっています。とくに中強度以上の運動は、眠る2時間前までに終えるのが安心です。
生活習慣の観点では、夕食前や夕食後すぐに歩いてしまえば、そのまま自然に夜の休息につなげられます。無理なく続けるためには、自分の睡眠リズムと合わせて時間を決めるのがコツです。
朝ウォーキングとの比較
朝ウォーキング | 夕方ウォーキング | |
---|---|---|
主な効果 | 体内時計のリセット 睡眠リズムの改善 |
インスリン抵抗性改善 血糖コントロール |
メリット | 目覚めが良くなり、一日のスタートを切りやすい | 糖尿病や肥満予防に直結しやすい |
デメリット | 起床直後は低血糖や血圧上昇に注意 | 就寝前だと眠りに影響する可能性 |
向いている人 | 朝型・生活リズムを整えたい人 | 血糖値や体重管理を優先したい人 |
ウォーキングはどの時間に行っても健康に良いのは共通しています。ただ、朝と夕方では得られる効果に違いがあります。
朝のウォーキングは、体内時計を整えたり、一日の活動を始めるスイッチになるのが大きな特徴です。とくに睡眠リズムを改善したい人や、気分を前向きに切り替えたい人には朝が適しています。
一方、研究データでは、インスリン抵抗性の改善や肝臓脂肪の減少といった代謝面での効果は、午後から夕方に行った運動の方が優れていました。
つまり「生活リズムを整えたいなら朝」「血糖コントロールや肥満予防を重視するなら夕方」と目的によって選び分けるのが効果的です。
夕方ウォーキングを無理なく続けるコツ
まずは、気軽にできる簡単なストレッチや体操から始めてみるのがおすすめです。
急に激しい運き動きをするものではないため、普段あまり運動をしない人にとってもハードルが低く、思い立ったときに始めることができます。
また、朝夕の通勤時間を使って効率的に体を動かすことができる徒歩通勤や自転車通勤もおすすめです。
通勤のように、一駅前で降りて歩いて帰宅するなど、“帰宅する”という目的を達成する為に徒歩を手段として用いることは歩くことを目的とするより続きやすいことかもしれません。
これから歩くと思うと憂鬱だけれど、帰宅するためなら歩くしかないのように環境から運動できるように整えることは有効です。
まとめ
ウォーキングはどの時間帯に行っても健康に良い影響をもらたします。
しかし研究データでは、午後から夕方に歩く方がインスリンの効きが改善しやすく、血糖コントロールや肥満予防につながりやすいことが分かっています。
とくに少し息が弾む速歩きのような中強度のウォーキングは、代謝改善に効果的です。夕食前や夕食後のタイミングで取り入れれば、糖尿病予防やダイエットにも役立ちます。
朝に歩くことにも体内時計を整えるなどのメリットはありますが、効率よく代謝を改善したい人には夕方ウォーキングが最適です。
無理のないペースから始めて、生活リズムに合わせて継続していきましょう。
ファイヤークリニック
PROFILE

- FIRE CLINIC総院長
-
2017年 佐賀大学医学部 卒業
2017年 都立松沢病院 勤務
2019年 都立多摩総合医療センター 勤務
2020年 FIRE CLINIC新宿院 開院
2021年 渋谷院、銀座院開院
2023年 新宿、渋谷、銀座、名古屋の4院に展開しFIRE CLINIC総院長を務める。
2024年 公益財団法人ルイ・パストゥール医学研究センター 再生医療研究室 特任研究員
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