HIFU(ハイフ)はどんな人に向いている施術?効果が出やすい人の特徴を現役医師が徹底解説!

ハイフは、「30代を過ぎてお肌にハリがなくなった」「ほうれいせんが目立つようになった」と顔のたるみやしわが気になり始めた方が検討する施術です。

「切らないフェスリフト」として皮膚にメスを入れることなくリフトアップ効果が望めます

ハイフのメリットやデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。また、どんな人に適しているかや、副作用についてもご紹介します。

HIFU(ハイフ)とは?

ハイフは「高密度焦点式超音波療法」と呼ばれ、皮膚の中にある複数の層へピンポイントで熱エネルギーを届ける治療法です。この熱の作用により、皮膚内部の組織が引き締まり、たるみやしわの改善が期待できます。

使用するカートリッジには1.5mm、3.0mm、4.5mmと、異なる深さのものがあり、照射する部位や皮膚の厚みに応じて使い分けます。たとえば、目元には1.5mm顎下や頬、首には3.0〜4.5mmが適しています。

とくに4.5mmの照射は、たるみの原因となる筋膜(SMAS層)にアプローチできるため、リフトアップ効果を高める上で重要です。また、1.5〜3.0mmの浅い層に対しては、真皮や脂肪層をターゲットにした肌質改善や色素沈着の軽減にも効果があるとされます。

実際に、「1.5mmの浅い層への照射が色素沈着の改善に有効であった」という研究結果(Choiら, 2016)もあり、美肌を目指す治療法としても注目されています。

モルモットに対し、皮膚表面から1.5mmを狙い、0.2 J/cm の出力で HIFU治療 を行った。2 週間後に、UVB(紫外線)による色素沈着が有意に減少していた。

Choi, S. Y., Yoo, K. H., Oh, C. T., Kwon, T. R., Choi, E. J., Seok, J., & Kim, B. J. (2016). High intensity focused ultrasound as a potential new modality for the treatment of pigmentary skin disorder. Skin Research and Technology, 22(2), 131-136.

1.5mmの層については、色素沈着を改善し、肌質を改善していく効果が認められています。

HIFU(ハイフ)のメリット

ハイフのメリット
  1. 傷跡が残らない
  2. フェイスラインがリフトアップする
  3. 肌質改善効果も期待できる

ハイフには、切らずにたるみにアプローチできるという大きな魅力があります。ここでは、実際にどのようなメリットがあるのかを具体的にご紹介します。

①傷跡が残らない

これまで顔のたるみ治療といえば、メスで皮膚を切って引き上げる方法が一般的でした。ただ、傷跡が残ったり、しばらく腫れが引かないことも多く、ハードルが高く感じる方も少なくありません。

その点ハイフは、高密度の超音波を使って皮膚の奥にある筋膜層にアプローチするため、皮膚表面を傷つけないのが大きなメリット。

切らずにリフトアップできるため、傷跡もなく、日常生活への影響も最小限です。そのため、30〜50代を中心に、安心して受けられるとして人気な施術となりました。

②フェイスラインがリフトアップする

ハイフの一番の適用は、口元、ほうれい線、顎下などの”顔の重心が下がって見える部位”です。

治療して3ヶ月ほどすると、小顔になり、顔のもたつきや深いほうれい線、マリオネットラインが改善します。

即効性よりも、じわじわと変化する自然な仕上がりが特徴で、施術から1〜3ヶ月かけてリフトアップを実感される方が多いです。結果的に顔全体が引き締まり、小顔効果を感じやすくなるのも大きな魅力です。

③肌質改善効果も期待できる

ハイフを浅い層(1.5mm)に照射することで、肌にハリや透明感が出るというメリットもあります。

熱の刺激でコラーゲンが再生され、毛穴やキメの乱れも整いやすくなるのが特徴です。

たるみを改善しながら肌質まで整えられるのは、ハイフならでは。美肌を目指したい人にとっても、うれしい効果が期待できます。

HIFU(ハイフ)のデメリット

ハイフのデメリット
  1. 痛みをともなう場合がある
  2. 施術後腫れ、むくみ、赤みが出ることがある
  3. 効果は永久的でない
  4. 糸リフトやヒアルロン酸のように当日で効果が現れない

続いて、ハイフのデメリットです。

①痛みをともなう場合がある

クリニックで受けるハイフの場合、麻酔クリームを使用しますが、それなりのリフトアップ効果を得るには、高い出力数が必要です。出力数に伴ってチクチクとした痛みを感じることがあります。

※感じる痛みは、出力数や施術を受ける方によって異なるため一概に言えません。

②施術後腫れ、むくみ、赤みが出ることがある

照射した直後は赤みや腫れが出ることが多いと言われています。いつ頃落ち着くかどうかも個人差があります。しかし、現在コロナ渦でマスク生活が続いているため、このような副作用が気になる方にとっては施術を受ける良いタイミングです。

治療後には、一過性の赤みは20-40%程度の確率で起きます。ほとんどの方は2週間以内に改善しますので、赤みが出ても保湿を行い、紫外線に気をつければ問題ないことが多いです。

③効果は永久的でない

ハイフは照射直後からリフトアップ効果を感じやすい施術ですが、手術するわけではないので、その効果は永続的でありません

ハイフの効果は、一般的に3ケ月~半年と言われているため、ほとんどのクリニックは3ヶ月~半年のスパンで施術をおすすめしています。ファイヤークリニックのハイフは効果が高く、半年は持続します。

④糸リフトやヒアルロン酸のように当日で効果が現れない

糸リフトやヒアルロン酸注射は、治療した瞬間から顔が変わって、満足感があります。

逆に、HIFUや脂肪冷却などの治療は、当日はむしろ赤くなり、痛みもあるので、将来的に美しさを作っていこうという気持ちがないと、繰り返し治療するやる気を失ってしまう方もいらっしゃいます。

3ヶ月-半年毎にメンテナンスを行い、繰り返しHIFUを行っておくと、顔が老けないで若々しさを保てます。美容が詳しい人が最終的にHIFUをメンテナンスで行なっている印象があります。

30代以上の方で、3ヶ月から半年に1回HIFUをする週間はとてもおすすめです。ファイヤー院長もやってます。

メリットだけなくデメリットも事前に知って、ご自身に合っている施術かどうか判断しましょう。

ハイフの効果が出やすい人

ハイフが向いている人
  • 30〜50代で、軽度〜中程度のたるみがある
  • フェイスラインや頬に脂肪が適度についている
  • ほうれい線やマリオネットラインが目立ってきた
  • 肌のハリや弾力が落ちてきたと感じている
  • 手術は避けたいが、しっかりと引き締めたい

上記に当てはまる方は、ハイフの熱刺激による引き締め効果を実感しやすく、施術後の満足度も高い傾向にあります。

とくに、ほうれい線のたるみや細かなシワが気になり始めた方にはハイフの持つたるみ改善力が効果的です。

ハイフはさまざまな効果があるとされていますが、本来の目的は「たるみの根本にアプローチすること」。皮膚の厚さを見極めながら、SMAS層にしっかりと照射することで、リフトアップを図ります。

即効性という点では糸リフトやヒアルロン酸に劣るものの、長期的にみれば最もナチュラルにたるみを予防・改善できる手段のひとつです。

また、浅い層への照射でコラーゲン生成も促されるため、肌にハリが出るというメリットもあります。

ただし、肌質改善を目的とするなら、フラクショナルレーザーやダーマペンの方が向いているケースもあります。

ハイフをやめた方がいい人

ハイフをやめた方がいい人
  1. 顔に脂肪があまりない人
  2. SMASが緩んでいない20代
  3. 皮膚がたるみ過ぎている人

美容系のインフルエンサーの影響でハイフに興味を持つ人が増えていますが、上記の方にはあまり向いていないとされています。自分がハイフに合っているかどうか迷っている方はクリニックの医師に相談してみましょう。

①顔に脂肪があまりない人

ハイフは超音波で皮下脂肪のある箇所にアプローチするため、皮下脂肪の厚みがある程度必要です。

脂肪があまりにも少ないと他の組織にも影響を与えることから、施術が難しい場合があります。

元々フェイスラインがシャープで顔に脂肪の少ない人が、更に小顔にするために皮下脂肪やSMASまで照射すると、頬がこけて、老けて見えることもあります。

②SMASが緩んでいない20代

ハイフはある程度年齢を重ねた30代以降のたるみに効果を発揮するとされています。これは、ハイフがたるみの原因になっているSMAS層へアプローチすることができるからです。

20代の皮膚は、SMASがまだそれほど緩んでいません。

ハイフに備わっているSMAS層をターゲットにする深さ4.5mmへの照射は、30代のたるみに比べるとそれほど効果が期待できません。

人によって老化の進み具合や脂肪のつき方には違いがあるため一概に年齢では言えませんが、丸顔やフェイスラインのたるみが気になる20代の方は、深さ3mmの照射で十分とされています。

ファイヤークリニックにはハイフ以外にも施術を用意しておりますので、ご自身にはどの施術が向いているか、医師とカウンセリングした後に決めることをおすすめします。

③皮膚がたるみ過ぎている人

たるみ過ぎた顔には、ハイフはあまり効果を実感できない可能性が高いです。

たるみ過ぎてしまうとハイフではなかなかリフトアップを実現することができないため、他の選択肢として「フェイスリフト」という手術や、糸リフト(スレッドリフト)などがあります。

ご自身で判断せずに、まず医師のカウンセリングを受けて決めましょう。

ハイフで失敗しないためには?

ハイフで失敗しないポイント

ハイフは、たるみ治療の中でも人気が高く、多くの方がリピートしている施術です。ですが、正しい知識を持たずに受けると「思ったより効果を感じなかった」「むしろ老けたように見える」と後悔することも。失敗を防ぐには、以下の3つのポイントをしっかり押さえておくと良いです。

ハイフの適正を見極める

まず大切なのは、自分の肌にハイフが合っているかを見極めることです。

ハイフは皮下脂肪がある程度ある方、SMAS層(筋膜層)が緩み始めた方に向いています。

脂肪が少なすぎる方や、まだ皮膚のたるみが目立たない方が受けると、効果が出にくいだけでなく、頬がこけて見えることも。自己判断せず、医師による診察を受けてから施術を受けてください。

リスクや副作用を理解しておく

ハイフはメスを使わずにリフトアップできる施術ですが、完全にノーリスクではありません

施術後は赤みや腫れ、筋肉痛のような痛みが出る場合があります。これは超音波が皮膚の内部に熱を届け、組織を引き締めようと働くために起こる反応です。

ほとんどは数日〜2週間以内に落ち着きますが、念のため予定が立て込んでいない時期に受けると安心です。

術後の過ごし方に気をつける

ハイフ後の肌は敏感になっているため、摩擦や紫外線、過度なスキンケアはNG

施術後は保湿と日焼け対策を徹底し、肌をやさしく扱いましょう。入浴も当日はシャワー程度に留めるのがおすすめです。

また、照射直後は赤みや腫れが目立つ場合もあるため、外出予定の少ない日を選んで施術するのが賢い選択です。

ハイフ施術の流れ

  1. カウンセリングで肌状態を確認
  2. 顔に専用ジェルを塗布
  3. 1.5mm〜4.5mmのカートリッジを使い分けながら照射
  4. 施術時間は全顔で約60〜90分
  5. 終了後すぐにメイク可能(肌状態による)

お肌にジェルを塗布し、その上から器具をあてて細かく照射していきます。

3つのカートリッジを使用して深さを調節し、真皮層、脂肪層、筋膜層に狙いを定めて照射していきます。適切な深さに照射することが重要です。

例えば目尻は皮膚が薄いので1.5mmほどで浅く照射し、顎下などは4.5mmほどで深く照射していきます。

3層で全顔の施術を行う場合は、60-90分ほど時間がかかります。

ハイフの副作用

HIFUの副作用としては、前述した、2015年の同じアジア圏である韓国の論文によると、全体の40%に、2週間程度の副作用が残るとされています。

紅斑と腫れが6人、紫斑と青あざが2人でした。しかし、これらは永続的な合併症を起こすことなく 2週間以内に改善した。

Park, H., Kim, E., Kim, J., Ro, Y., & Ko, J. (2015). High-intensity focused ultrasound for the treatment of wrinkles and skin laxity in seven different facial areas. Annals of dermatology, 27(6), 688-693.

ひどい副作用ですと、瘢痕化し、治らない後になってしまうこともあります。

ですので、医師と看護師としっかり相談して、出力は上げすぎないことを意識して頂きたいです。

治療中・治療後の痛みについて

骨に響くような痛みと、皮膚の下がチクチク刺されるような痛みがあります。

骨に響く痛みは、皮質骨による超音波吸収から生じる「熱反応」です。エステで受けたことのある方は「ハイフはそれほど痛くない」と感じていることも多いようです。

エステの施術、古いタイプのハイフの場合は、それほど出力数が出ないので痛みも軽減されますが、医療用のハイフは出力数が出せるため、効果を期待する方にはそれなりの痛みが伴います。

しかし、これらの痛みは照射の角度麻酔クリームを使用することで軽減させることができます。

ハイフの施術中の痛みは、骨に響く痛み、チクチクとした痛みがあります。施術直後は腫れと赤みが出ることがあり、筋肉痛のような痛みが発生することがあります。これらの痛みは時間の経過とともに改善していきますので、ご安心ください。

治療後に腫れやすい特徴というものがあります。それは、顔に脂肪が多い方です。ハイフはタンパク組織が熱変性を起こす過程で皮膚が引き締まっていくため、脂肪が多い方にはそれだけ影響があるということです。施術後に赤みや腫れが出てしまう方には医師から「リンデロン-VG」などの軟膏を処方してもらえるでしょう。

ハイフが受けられない方

持続期間が過ぎると、「また戻ってきた」と思うかもしれませんが、年齢には抗えません。「定期的にハイフを受けることでたるみが予防できる」と考えることも、美容医療と上手に付き合っていくコツとなるでしょう。

ハイフは肌質に関係なく受けていただける施術ですが、下記に当てはまる方は受けることができません。

  • 脂肪の厚みが非常に少ない方
  • アトピー性皮膚炎の方
  • 授乳中・妊娠中の方
  • 施術箇所に金属が入っている方

気になる場合は、医師に相談してみましょう。

ハイフならファイヤークリニックへ

ハイフのメリットやデメリットについてご説明しました。

メスを入れずに即効性を感じられるハイフは今とても人気です。

ハイフに興味がある方は、事前にクリニックでカウンセリングを受けて「自分に適しているか」を理解した上で施術を受けましょう。

当院では29,800円〜(税込)で治療可能です。予約枠が空いていれてばすぐに治療可能な場合もあるので、ぜひお問合せください。

PROFILE

江越 正敏
江越 正敏FIRE CLINIC総院長
2017年 佐賀大学医学部 卒業
2017年 都立松沢病院 勤務
2019年 都立多摩総合医療センター 勤務
2020年 FIRE CLINIC新宿院 開院
2021年 渋谷院、銀座院開院
2023年 新宿、渋谷、銀座、名古屋の4院に展開しFIRE CLINIC総院長を務める。
2024年 公益財団法人ルイ・パストゥール医学研究センター 再生医療研究室 特任研究員

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