【再生医療】PRPについて 効果、副作用、受けるべき人などエビデンスに基づいて解説

こんにちは!FIRE院長です!

今回はPRPについて解説します。

PRPは再生医療に分類される治療で、美容の分野のみならず幅広い分野で注目されています。

今回もPRPの基礎知識はもちろん、論文を元にPRPの効果や副作用などについても解説します。

PRPとは

多血小板血漿(PRP)とは、血液を遠心分離にかける事により得られる血小板が凝縮された血漿(血液の血球以外の液体成分)です。

PRPの概念は、血液学の分野で始まりました。血液学者は 1970 年代に PRP という用語を作成し、当初は血小板減少症の患者を治療するための輸血製品として使用されていた末梢血よりも血小板数が多い血漿のことを指しました。

その後、PRPに組織再生、創傷治癒などの効果があることが判明し、整形外科、心臓外科、小児外科、婦人科、泌尿器科、形成外科、眼科など様々な分野で使用されるようになりました。

最近では、皮膚科における PRP の応用への関心が高まっています。組織再生、創傷治癒、瘢痕修正、皮膚若返り効果、および脱毛症に対する効果の研究が日々行われています。

美容皮膚科におけるPRPの効果

PRPの主成分である血小板は増殖因子(成長因子)やサイトカインを放出します。その結果、細胞分裂の促進、血管新生、幹細胞の移動などが活性化され組織を修復します。

美容皮膚科の分野では、PRP がヒト皮膚線維芽細胞の増殖を刺激し、I 型コラーゲン合成を増加させることができることが実証されました。さらに、ヒトの深部真皮および真皮直下に注入されたPRP は、軟部組織の増強、線維芽細胞の活性化、および新しいコラーゲンの沈着、ならびに新しい血管および脂肪組織の形成を誘導することでお肌の再生を行います。皮膚の外観、質感、色調などが改善されます。PRP は、やけどの傷跡、術後の傷跡、ニキビ跡の改善にも有効です。

どういった人におすすめ?

目の周りの小皺やクマが気になり始めた方やニキビ跡や毛穴の気になる方におすすめです。

逆にほうれい線など深い皺に対しては効果がないことはありませんが、目立たなくなるまでには他の治療との組み合わせやある程度の回数が必要となります。

PRPの効果の検証

PRPの効果を検証した論文をご紹介します。

PRPを目元に1ヶ月間隔で投与した結果を検証した論文では、写真の通り目元のしわやクマが改善していることが分かります。

また、肌のハリや弾力性を表す値であるR0、F0、F1という値も優位に改善していることが分かります。

R0、F0、F1いずれも値が小さくなるほどハリや弾性力が改善していることを表しています。

ニキビ跡に関する研究でPRPを直接注入する方法とサブシジョン(皮下の結合組織を針と使って直接切断する治療方法)ではPRPを使用した方が優位にニキビ跡が改善されることが分かりました。

スプリットフェイス(顔の半分ずつで違う施術を行い効果の違いを検討する方法)で行われ、AとCが術前の左右の様子で、BがサブシジョンとPRPを施された側、Dがサブシジョンのみ施された側です。

さらにニキビ跡の種類の中でもローリングタイプが最も改善率がよく、アイスピックタイプという深いニキビ跡にはあまり効果がなかったとされています。

副作用は?

PRPは自身の血液を原料としているためアレルギーなどの危険性がほとんどありません。

しかし、針を刺す手技になるので一定の確率で赤みや内出血が生じる可能性はあります。また、採取した血液が凝固しないようにクエン酸を配合するため、施術直後はシミる感じがありますが一時的なものです。

PRPは真皮層やその直下に注入する必要があるため刺入の際は痛みが強い恐れがありますので当院では表皮麻酔と笑気麻酔を組み合わせて極力痛みの少ないように施術を行っております。

また、PRPを入れることでボコ付きが出てしまったという投稿がSNSで見られることがありますが、ボコ付きが出てしまうのはPRPにbFGF(線維芽細胞成長因子)と言われる成長因子を添加したPRPFと言われる治療になります。こちらは脂肪細胞の増殖を促すためほうれい線などの深いシワにも効果がある一方で増殖しすぎたり増殖を制御することが難しいためボコ付きなどの副作用が生じてしまいます。

当院のPRPはbFGFの添加を行っておりませんので必要以上に膨らんでしまうなどの副作用の心配はありません。

施術の頻度は?

PRPの治療を受ける頻度としては1ヶ月から3ヶ月の間隔をあけて3、4回受けていただくことがおすすめです。

PRPは一度でも効果があり、自己修復による改善を促すため効果は半永久的に続くとされていますが、一度再生された組織はまた再度周りの組織とともにエイジングしていきますので定期的なメンテナンスをおすすめします。

まとめ

今回はPRPのご紹介をさせていただきました。

PRPは自身の血小板を使用した安全で効果的な治療法です。

当院では現在キャンペーン価格でご案内しております。

ぜひ一度HPをご覧ください。

ファイヤークリニック

PROFILE

江越 正敏FIRE CLINIC総院長
2017年 佐賀大学医学部 卒業
2017年 都立松沢病院 勤務
2019年 都立多摩総合医療センター 勤務
2020年 FIRE CLINIC新宿院 開院
2021年 渋谷院、銀座院開院
2023年 新宿、渋谷、銀座、名古屋の4院に展開しFIRE CLINIC総院長を務める。