思春期ニキビと大人ニキビの違い-思春期ニキビ

思春期にはニキビができていたのに、年を重ねるごとにできなくなったという方は多いと思います。

一方、大人になってもニキビが出るという方もいます。思春期のニキビと大人のニキビの原因は異なります。

今回はまず「思春期ニキビ」の原因についてご紹介します。

ニキビについて気になる方は詳しい内容を知りたければFIRE CLINICにご来院ください。

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ニキビのできるプロセス

ニキビとは、別名「尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)」と名付けられている皮膚の病気です。

 

ニキビの発生には、下記の3つが関わっています。

①皮脂の過剰分泌

皮脂を分泌している皮脂腺は、毛穴に向かって開いており、皮脂は毛穴を通って角層の表面へ広がります。

 

一般的に、皮脂の分泌量は気温が上昇とともに増加し、糖分や脂肪分の多い食生活でも引き起こす原因となります。

 

増加した皮脂は毛穴の詰まりを引き起こし、ニキビができやすい土壌を作ってしまいます。

② 毛穴の詰まり(角化異常)

肌の一番外側にある角層の部分が厚くなることを「角化異常」と言います。

 

厚くなった角層が、皮脂の出口である毛穴をふさぎ、皮脂や肌の老廃物が詰まってニキビが発生します。

 

睡眠不足や疲労など生活習慣の乱れ、肌の乾燥、紫外線の刺激などによって肌のターンオーバーが乱れると角化異常を起こしやすくなります。

③アクネ菌の増殖

皮膚表面や毛穴の中には、常にさまざまな細菌がいます。

 

常在菌と言って、アクネ菌もその一種です。肌を弱酸性に保つなど、肌を守る作用を持つアクネ菌は、毛穴が詰まって酸素が減少し皮脂など栄養の多い環境になると過剰に増殖します。

 

結果として炎症赤ニキビを発生させてしまいます。

 

それでは、思春期のニキビと大人になってできるニキビはどう違うのでしょうか。

思春期のニキビと皮脂分泌

ニキビは思春期の肌に一般的に見られ、約8割の若年層に発生します。

 

思春期にできるニキビは心理的ストレスもあるため、多くの方がなるべく発生させたくないと感じているでしょう。

 

乳児以降学童期までは皮脂量が少ない傾向にあるのですが、第二次成長期にあたる13~18歳頃までは、性別に関係なく成長ホルモンや男性ホルモンの分泌量が急激に増加します。

 

男性ホルモンは皮脂腺を刺激し、皮脂分泌を活発にします。

 

皮脂は外界から異物が入ってくるのを防いだり、肌からの水分蒸散を抑制したりする役割があります。

 

皮脂の分泌が適量であれば肌への悪影響はほとんどないため、皮脂自体は悪いものではありません。

 

しかし、分泌過剰になると肌が脂っぽくなり、毛穴が開いていき、テカリが目立ってきます。

 

急激に皮脂分泌量が増えて排出しきれずに残った皮脂が、古くなった角質などと混ざって毛穴を詰まらせます。

 

これが思春期ニキビで、まず白ニキビができて、その後アクネ菌が増殖して赤ニキビに発展することが多いようです。

 

また、いちご鼻と呼ばれる毛穴の黒ずみも、この過剰分泌が原因です。

 

皮脂の過剰分泌によって肌のキメが粗くなります。これにより毛穴の開きや黒ずみが目立ちやすくなってしまいます。

 

第二次成長期が終わって皮脂の分泌が正常になると、自然にニキビも発生しなくなります。

 

思春期ニキビの特徴は、額から鼻にかけてのTゾーンやこめかみなどの皮脂腺の多い部分にできやすくなっています。

 

Tゾーンの毛穴の数は、他の顔の部分に比べて約7倍と皮脂分泌が活発なため、ニキビができやすいのです。

 

思春期の皮脂の過剰分泌は、年齢が経るごとに落ち着いてきます。

 

中には思春期には皮脂分泌が多かったのに20代を過ぎた頃から乾燥肌になったと悩んでいる方もいるほどです。

皮脂が過剰分泌する別の理由

思春期の皮脂の過剰分泌は、成長ホルモンや男性ホルモンが関係しているとお伝えしました。

 

それ以外にも2つ理由があります。

① 遺伝的要因

ニキビには遺伝的な要素が関係することもあると分かっています。下記のような傾向がある場合、遺伝かもしれません。

・家族のどなたかに顔がテカリっぽい方がいたり、ニキビで悩まされたことのある方がいたりする場合
・普通より毛穴の数が多い
・皮脂線が活発で汗をかきやすい
・血液の循環がよく暑がりで皮脂が出やすい
・皮脂の分泌量が生まれつき多い

これらに当てはまる方は、スキンケアや食生活を通じて上手く付き合っていくしかありません。

② 間違ったスキンケア

乾燥肌や通常の肌の方と比較すると、オイリー肌の方は洗顔の回数が多い傾向にあるようです。

 

このような過度な洗顔に加えて、肌の油分を抑えるために、過酸化ベンゾイルや、サリチル酸やアルコールなどのを含む洗浄力の強いクレンジングや化粧水を使うと、むしろ肌への負担が大きくなってしまいます。

 

強い刺激によって肌が乾燥し、失った油分を補おうとさらに多くの皮脂を分泌してしまいます。

 

オイリー肌の人が洗顔の際に最も重視しなければならないのは「乾燥」です。

 

乾燥させないように肌への負担が少ない洗顔料を選ぶようにしましょう。

 

どうしても入念に洗顔したい方は、皮脂分泌をコントロールする成分が入ったものを使って、まずは洗顔を1日1回に抑えましょう。

さいごに

思春期のニキビは成長するにつれて落ち着くことがほとんどですが、悪化するとクレーターになることもあります。

 

クレーターになってしまうとセルフケアでなくすのは非常に難しいです。

 

顔を洗い過ぎたり、保湿をしないなど、ニキビにとって間違ったケアをしているようでしたら今すぐ止めて、ニキビケアに合った方法を取り入れてください。

 

昔の思春期ニキビが悪化してクレーターになって気になっているという方にはFIRE CLINICの「ダーマペン4」をおすすめします。

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PROFILE

江越 正敏FIRE CLINIC総院長
2017年 佐賀大学医学部 卒業
2017年 都立松沢病院 勤務
2019年 都立多摩総合医療センター 勤務
2020年 FIRE CLINIC新宿院 開院
2021年 渋谷院、銀座院開院
2023年 新宿、渋谷、銀座、名古屋の4院に展開しFIRE CLINIC総院長を務める。