満足度が高いと言われるヒアルロン酸注入

はじめに

「このシワがもう少し目立たなかったら」「この部分がもう少し高かったら」などたった数ミリが変わるだけで顔の印象は変わります。美容治療ではヒアルロン酸を注入する治療が一般的ですが「こわい」「変になったらどうしよう」など初めの一歩を踏み出せない方もいると思います。しかし一歩踏み出した患者さんは早くやれば良かったと言われる方がほとんどで、比較的評価の高い治療と言えます。ここではヒアルロン酸注入に対してネガティブな印象を持っている方に、なぜヒアルロン酸注入が評価されているかについてご説明します。

1. ヒアルロン酸注入とは

1-1. ヒアルロン酸とは

そもそもヒアルロン酸の成分やどこに存在しているかなど知らない方も多いでしょう。まずヒアルロン酸は皮膚の外側に存在し細胞の周りにある水分を含み肌の潤いを作り出します。肌以外ですと関節の内部にある関節液の主成分でヒアルロン酸の減少により関節痛を招き、また目の潤いを保つため減少によりドライアイを引き起こします。よく聞くこともあるでしょう同じく美肌成分とされるコラーゲンは皮膚の内側に存在し肌の弾力や張り感を作り出す作用があります。

それぞれ生まれた時に比べて年々減少し、50代になると半分の量になると言われています。年々減少する肌のヒアルロン酸は、水分を十分に含むことができなくなり、乾燥肌など潤いのない肌になり、結果として肌のたるみに繋がっていきます。保湿ケアをご自身で頑張っても、皮脂の奥まで保湿を届けるには美容医療の力を借りなければ難しいのが実際のところです。

1-2. ヒアルロン酸注入治療とは

ヒアルロン酸は化粧水やサプリなど多くの商品に使われています。注入で使われるヒアルロン酸は人工で作られたヒアルロン酸で、ジェル状になっています。使用される注入には多くの種類があり硬さは架橋(ヒアルロン酸同士を密着させること)によって異なり硬いほど持ちが良いと言われています。注入部位によって硬さを選び適切な方法で注入していきます。

1-3. 注入部位と種類

水分を含み皮膚を持ち上げていくヒアルロン酸ですが注入部位は顔の場合(こめかみ・頬・法令線・上瞼・ゴルゴライン・マリオネットライン・涙袋・鼻・顎・唇)と様々な部位によって使用されています。硬さによって皮膚を持ち上げる力が違うので硬いものは造形、柔らかいものは凹みを目立たなくするというように部類分けし悩みに応じて選択します。

1-4. 注入の頻度

一般的に純粋なヒアルロン酸は水分を吸収し少しずつ膨らんだのち皮膚の中に吸収されます。その期間はおよそ6ヶ月程です。ヒアルロン酸が吸収されたタイミングでまた注入をする方が多いようです。(ヒアルロン酸の硬さによって吸収速度は異なり、柔らかいと約4ケ月、硬いと6~8カ月)

ヒアルロン酸は皮膚に吸収されていくので、続けなければいけないというイメージがあるかもしれません。頻度には個人差があります。半年に1回で施術を受ける予定だったのに1年間気にならなかったという方や、数回やったら気にならないからしばらく受けてなかったという方もいます。

肌は本来ウイルスやほこりから肌を守るためのバリア機能を持っているため、美容液を肌に乗せても肌に吸収される量はほんのわずかで、肌の奥まで浸透させるのは不可能です。ヒアルロン酸治療は直接肌の奥に注入ができるため、定期的な美肌治療としても考えてよいかもしれませんね。

1-5. 副作用

注入で注入することと人工物を注入しますので副作用があります。

例えば注入による腫れ・内出血・触った時の硬さ(1週間ほど)・アレルギー反応など、その時の体調や個々の体質によります。心配であれば大切な用事の直前は避けた方が安心でしょう。実際体の中に存在する成分ではありますが、稀にアレルギーによる赤みや腫れなど引き起こすこともあります。もし注入後気になることがあればクリニックに連絡してください。

2. リスク

クリニックでは、解剖学的な知識のもと細心の注意を払い注入を行われますが、内出血のリスクは残念ながら0ではありません。一般的に、高齢の方、注入箇所が多い場合などは内出血しやすい傾向があります。内出血となってしまった場合、青ずみ・黄ばみが吸収されるのに1~2週間ほどかかることがあります。

注入後しばらくは軽い圧痛があったり、多少の凹凸が目立つことがありますが、次第になじんでいきます。しわ、たるみは改善しますが、全くなくなる訳ではありません。注入を追加したり、別の治療と組み合わせることでより改善されます。

3. やらない方がいいヒアルロン酸注入

「溶けないヒアルロン酸」「長持ちするヒアルロン酸」などと表記されているヒアルロン酸は、純粋なヒアルロン酸でない可能性が高いです。ヒアルロン酸はヒアロニダーゼとういう酵素で溶かすことができますが、純粋でないヒアルロン酸は溶けません。もしヒアルロン酸注入で注入し過ぎたなどの失敗があった場合、時間経過とともに溶けないため、皮膚を切開して取り出さなくてはいけないこともあります。吸収を避けるため純粋なヒアルロン酸を使用しないケースは、安全な治療とは言えません。半年で吸収される安全な方を選びましょう。

おわりに

ヒアルロン酸注入がどのような施術なのかがお分かりいただけましたか?皮膚にヒアルロン酸を注入すると聞くと、怖いと感じるかもしれませんが、正しい知識を身に付けて良い医師に出会うことで満足度を得やすい施術です。詳しく話を聞いてみたい方は、是非ファイヤークリニックで一度カウンセリングを受けてみてください。

ファイヤークリニック

PROFILE

江越 正敏FIRE CLINIC総院長
2017年 佐賀大学医学部 卒業
2017年 都立松沢病院 勤務
2019年 都立多摩総合医療センター 勤務
2020年 FIRE CLINIC新宿院 開院
2021年 渋谷院、銀座院開院
2023年 新宿、渋谷、銀座、名古屋の4院に展開しFIRE CLINIC総院長を務める。