FIRE CLINIC(ファイヤークリニック)

ボトックス注射でシワが改善するメカニズム

はじめに

話す時、食べる時、笑う時などに使われる表情筋。私達は表情筋を1日にどれくらい動かしているのでしょうか。顔の動かし方は人それぞれ癖があり、強く動かす筋肉もあれば、あまり使っていない筋肉もあります。

年齢とともに刻まれるシワは、ヒアルロン酸やエスラチンなどの顔のハリを保つ成分の減少だけでなく、筋肉の動きとも因果関係があります。ここでは、美容治療でシワの治療として用いられる「ボトックス注射」についてご紹介します。

1. ボトックスとは

ボトックスとは「ボツリヌストキシン」というたんぱく質で7種類の型を持っています。空気が少ない所で増殖したボツリヌス菌は毒素を発生させ食中毒を起こしますが、その一方で熱には弱く加熱処理により死滅する菌で、ボトックス治療で使われている製剤はボツリヌス菌を分解・精製しています。悪い菌を注入するのではなく、ボツリヌス菌の良いところだけを注入する施術です。

ボツリヌス菌製剤は、筋弛緩作用を持っています。筋肉の緊張は、脳からの指令が大きく関与し、脳から脊髄を経て筋肉に指令が伝わり、筋肉が緊張します。ボツリヌス菌は、脳→脊髄→筋肉へと伝わる筋肉緊張の伝達などを抑え、筋肉の緊張を緩和させることができます。

ボツリヌス菌製剤は厚生労働省にも承認されており、保険適用としても多くの病院で取り扱われています。医薬品としての応用は、斜視、眼瞼痙攣、痙性斜頚、ジストニア、泌尿器疾患など多岐にわたる治療に利用されています。微量の使用で治療効果が高いこの製剤は、現在では神経疾患の治療薬として不可欠なものとなっています。

「神経の動きを抑制するなんて怖い」と心配に思うかもしれません。しかし、上記のように様々な疾患で使用されているだけでなく、神経の伝達を抑えても神経は再生します。これを「軸索側部の新生」といって、途絶えた神経が枝分かれした後、4~6か月かけて新しくサブの神経が作られます。再生すると筋肉の動きは元通りになってしまうため、抑制の効果を継続させたい場合は、約半年に1回が施術の頻度になります。

2. 顔のボトックス注射の主な作用

顔のボトックス注射は表情筋に下記の作用を及ぼします。

①筋肉の収縮の抑制
②筋肉痩せ

まず①についてご説明します。ボツリヌス菌は「アセチルコリン」という神経を伝達する配達員を阻害します。つまり「筋肉をギュッと動かせ」という指示を筋肉に伝える途中で、この指示が中断されます。よって表情ジワなど筋肉を動かすことで発生するシワの予防になると言われています。

次に②です。①によって筋肉の動きが抑制されると、筋肉自体が痩せていきます。病気やケガでしばらく使わなかったら痩せたなど聞いたことありませんか?適切な量を適切な部位に注入するとある程度の痩せ効果が期待できます。

3. ボトックス注射の適応

体には様々な筋肉があり顔だけでも約30種類の筋肉が存在しています。表情のシワは動きによって作られます。シワがつきやすい部分には、ボトックス治療で注射が適しています。

・額
・眉間
・目尻
・筋肉を抑えるエラ(咬筋)

汗をかくのも神経の伝達によるものであるため、それも抑制するため多汗症の治療としても使用されています。

4. ボトックス注射の副作用

・注射のため、内出血・腫れのリスク

・いつも使っていた筋肉が抑制されることの違和感
(目の開きずらさ、表情のこわばり)

・他の筋肉で対応しようとするため筋肉の疲労感や頭痛

・食事中の噛みづらさや

これらの副作用は、大体1か月以内に落ち着くことがほとんどです。

5. ボトックス注射の頻度

半年経てば、神経が元に戻ります。ボトックスによる筋肉の動きの抑制効果は、ほぼなくなり、シワはまた動き出します。「これから半年おきにずっと注射しなければならないのか」と思うかもしれません。

筋肉を約半年抑制すると、癖で動かしていた表情に変化が見られます。ボトックス注射で筋肉を抑制していたことで、顔の動かし方の癖が変わり、半年に数回続けたところ、だんだんシワの癖がなくなったと感じる患者さんもいます。そのような患者さんは次回の注射までの期間を空けていますので、1年に1回で満足という方もいらっしゃいます。

6. ヒアルロン酸注入との組み合わせ

筋肉の動きを抑制するボトックス注射は、刻まれたシワを完全に消すことはできません。クリニックによっては「シワが残っている」と判断される方もいますが、そもそもそのシワがボトックス注射で効果を期待できるシワではないこともあります。そのような場合、ヒアルロン酸注入が適応になります。

ボトックス注射で筋肉の動きを抑え、ヒアルロン酸注入でシワを持ち上げ組み合わせの施術もよくあります。例えば下記のような部位に適用されます。

・口角


口角付近には筋肉を上げるもの下げるものがあります。下げるものを抑制することで、上がる筋肉が優位になり口角の下がる癖も抑えつつ、きゅっと口角が上がりやすい表情になります。

・顎


顎のヒアルロン酸は硬めのもので形を整えるように使われることが多いです。これに、口の動きと連動し顎にシワができる所謂梅干しジワも同時にボトックス注射をすると皮膚の伸び感も実感できるようになります。より綺麗な顎のラインが実現します。

さいごに

ボツリヌス菌と聞くと、「体に悪い菌を入れるのでは?」「顔が動かなくなるのでは?」と心配に思う方もいるでしょう。しかし、日本では1980年に試験があり、1997年には治療の認可が下り、今では様々な治療に用いられる安心な治療薬です。ファイヤークリニックでは、ボトックス注射もヒアルロン酸注入も行っていますので、是非ご相談ください。

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