マスク生活におけるお悩みとは?

はじめに

世界を脅かす新型コロナウイルスにより、1年近く私たちはマスク生活をしています。このマスク生活を活用して、美容医療を始める方が増えています。顔に美容医療の施術を受けると腫れや赤みがどうしても出てしまいますが、このダウンタイムの期間をマスクで隠しやすいというメリットがあるからです。しかし、マスク生活は肌のトラブルや老化を招いてしまうこともあります。ここではWithコロナ時代におけるマスク生活とお肌の関係についてお話します。

1. withコロナの悩みと美容医療

マスク生活、リモートワークなど日々の変化で私たちの「美」の悩みにはどのようなものがあるのでしょうか。また、美容医療の力を借りるとすればどのような選択肢があるのでしょうか。

1-1. リモートワークとコロナ太り

外出の機会が減り運動不足や食べる量が減ったなどの理由で体重が増えたというお悩みが増えているようです。早く脂肪を減らしたい方は痩身の施術があります。脂肪吸引は体にメスを入れる必要があり、ダウンタイムも身体に負担がかなりかかります。リモートワークが続く方にとっては、ダウンタイム期間も家で過ごせるため、タイミング的にはチャンスでしょう。

しかし、脂肪吸引の施術には痛みや腫れが発生し、苦痛を伴うものです。身体への負担なしで痩せたい方には、「医療EMS」や「GLP-1」ダイエットも検討すると良いでしょう。

1-2. マスク生活とたるみ

マスク生活による肌荒れは年中マスクをつけることで口元の部分が蒸れると、知らず知らずのうちに肌への刺激となり、それが赤みやシミの原因となっています。マスクをしているので保湿できるのでは?と思うかもしれませんが、逆に乾燥する人もいます。

オフィスに勤務していれば自然に人と話す機会が増えるので、私たちの顔の筋肉も無意識のうちに動いています。しかし、人と話す機会が減るリモートワーク生活においては、この運動の機会が減り、筋肉は衰えやがてたるみが生じてきます。

ここでは特に「コロナ渦における顔の悩みの変化」に焦点を当ててみます。コロナ渦の生活で、肌の弾力・ハリ感は影響を受けており、特に悩んでいる方が多いのが、ほうれい線とマリオネットラインです。

2. ほうれい線とマリオネットライン

この二つはそれぞれ口元にできるシワです。

・ほうれい線


鼻下部分から下唇あたりまで伸びる線であり筋肉の緩みによって脂肪が支えられなくなり顔はたるんでくると言われています。

・マリオネットライン

口角にできるシワでこちらも筋肉の緩みが主な原因です。口の動かし方や癖により左右差も生じ、顔の中心であることから人の目につきやすくシワが深くなるほどに老けの印象は強くなります。

3. 費用対効果を感じやすい治療とは

上記2つの悩みに対して、最近人気の出ている治療にはどのようなものがあるのでしょうか。ここでは「比較的気軽にできる注入系の施術」のご紹介をします。

3-1. ヒアルロン酸注入

元々肌に存在し水分を吸収する性質のあるヒアルロン酸は、肌に潤いを与えてくれます。そんな架橋されたヒアルロン酸(ヒアルロン酸同士をつなぎ合わせ硬さをもつもの)を注入することでシワを持ち上げてくれます。肌に存在する成分を直接注入することで肌が潤い、若々しい印象を与えることが可能です。

3-2. ボトックス注射

表情ジワは名の通り表情によって筋肉が動き何度も繰り返すことでシワが刻まれ深くなるものを言います。ボツリヌス菌という神経伝達を抑制するものを無毒化させた製剤を注入することで表情筋の筋肉が抑えられ表情ジワの悪化予防となります。

菌と聞くと怖いイメージですが無毒化され治療薬としても使用され一部のシワにおいては日本の厚生労働省に認可、安全性も証明されています。元々神経伝達していた部分はボトックスにより抑制されていますがその神経が枝分かれをおこし新たな神経伝達ゾーンがうまれます。抑制された神経は少しずつ元に戻り、枝分かれしていた神経はやがて消失していきます。

3-3. ヒアルロン酸×ボトックス

口元の注射にはヒアルロン酸のイメージが強いかもしれませんが同時にボトックスを注入することも可能です。

口角付近には口角を下げる筋肉・上げる筋肉がありますがどちらかに打つことで打っていない部分が優位になりますので口角の場合は下げる筋肉にボトックスを注入します。

ボトックスはあくまでもシワをこれ以上深くしないようにするものですのでシワ自体は薄くなる程度です。筋肉運動の抑制とともにシワをより目立たなくするためにヒアルロン酸を注入する合わせ技を使うとよりきれいな仕上がりになるでしょう。口角以外にも顎や目元のたるみにも使うことが多くその分満足度も高くなりおすすめの治療方法だと言えます。

ヒアルロン酸・ボトックス自体は半年前後続くと言われています。しわの癖を治すことが長期的に見て老化を遅らせることにつながります。ゆえに、費用対効果が高い治療と言えるでしょう。

4. 日常におけるシワ予防

日常において顔の筋肉を使う機会が減っているのであれば、意識して動かしていく必要があります。鏡をおき自分の顔の動きを見てみてください。使っていない筋肉が分かればそこを重点的に動かし筋肉の衰え、シワの予防になるでしょう。

マスクをしていて見られていないという意識が続くと、知らないうちにシワは深くなっていきます。シワが深くなればなるほど治療回数は多くなっていくので、常に意識しながら生活しましょう。

さいごに

マスク生活が続くとどうしても肌が荒れ、たるみがちになり、美容において様々な悪影響を受けてしまいます。しかし、マスク生活を逆手に取って、外出時にマスクで紫外線カットができたり、マスクで隠せるのは、美容医療を受けるチャンスとも言えるでしょう。

PROFILE

江越 正敏FIRE CLINIC総院長
2017年 佐賀大学医学部 卒業
2017年 都立松沢病院 勤務
2019年 都立多摩総合医療センター 勤務
2020年 FIRE CLINIC新宿院 開院
2021年 渋谷院、銀座院開院
2023年 新宿、渋谷、銀座、名古屋の4院に展開しFIRE CLINIC総院長を務める。